【8】令和6年1月からこれまでの経緯(80.~81.)

更新日:2024年02月22日

令和6年1月からこれまでの経緯

80.令和6年1月17日

「令和5年(行ウ)第1号債務不存在確認請求事件」の第6回弁論準備期日が奈良地方裁判所で開催された。

81.令和6年2月20日

香芝・王寺環境施設組合議会令和6年第1回定例会が開催された。

付議事件
<1>令和5年度香芝・王寺環境施設組合一般会計補正予算(第2号)案
<2>令和6年度香芝・王寺環境施設組合一般会計予算案

<1>が可決となり、<2>は否決となった。

また、<2>が否決されたことに対し、組合管理者(香芝市長)から、地方自治法第177条第1項第1号を根拠として、再議(※)に付された。
※再議とは、地方公共団体の長(組合管理者)が、議会の議決に対して異議があるときに、議会に審議のやり直しを求めること。

再議の結果、再議に付された議決と同じ議決であったため、<2>の否決が確定した。

参考:地方自治法(抜粋)
(支出に関する議決に対する町の処置)
第177条 普通地方公共団体の議会において次に掲げる経費を削除し又は減額する議決をしたときは、その経費及びこれに伴う収入について、当該普通地方公共団体の長は、理由を示してこれを再議に付さなければならない。
(1) 法令により負担する経費、法律の規定に基づき当該行政庁の職権により命ずる経費その他の普通地方公共団体の義務に属する経費
2 前項第1号の場合において、議会の議決がなお同号に掲げる経費を削除し又は減額したときは、当該普通地方公共団体の長は、その経費及びこれに伴う収入を予算に計上してその経費を支出することができる。




以上、組合においては、香芝市議会選出組合議員主導により、議案に対して組合事務局の法令審査や、組合管理者と組合副管理者による協議や合意形成の機会が与えられないまま、組合管理者及び香芝市議会選出組合議員による一方的な既成事実化が図られており、議会制民主主義の根幹を揺るがす事態となっている。

令和3年10月27日に可決された「香芝・王寺環境施設組合事務処理に係る条例」は、香芝王寺環境施設組合事務処理に係る条例の問題点で述べたように、地方財政法第9条の規定により、香芝市が全額費用を負担すべき香芝市の事業について、その費用の一部を王寺町に求めるもので、地方財政法第28条の2では、割り当て的な寄附の強要や、それに至らずとも経費の負担区分をみだすようなことは禁じている。このように、組合事業に位置付けて、香芝市が王寺町に不当な負担を求めるものである。

また、組合管理者(香芝市長)は、香芝市内4自治会と、新施設の操業運営にあたり、独断で調停事案である地元対策事業だけでなく新たに香芝市スポーツ公園整備事業を加え、いずれも組合の事務事業に位置付けた協定書を令和4年6月22日に調印するなど、前述の「香芝・王寺環境施設組合事務処理に係る条例」に基づき、一方的に既成事実化する事態となっている。

◎なお、組合の経費負担については、組合規約第12条において、次のように定められている。
・建設費は、均等割100分の30、人口割100分の70
・維持管理費は、均等割100分の20、処理量割100分の80
・人口割の基礎となる人口は、組合市町の「前年度の12月1日現在における住民基本台帳に記録された合計人口)」
※参考:令和元年12月1日人口 王寺町:24,164人、香芝市:79,300人

◎令和2年度の負担額(決算額)は、王寺町2億97万9千円、香芝市4億6,177万6千円、計6億6,275万5千円、王寺町と香芝市の負担割合は結果として3:7となっている。

◎人口1人あたりの負担は、王寺町は約8,300円、香芝市は約5,800円と王寺町民が一人あたり2,500円も多く負担している状況となっている。

参考 環境省「広域化・集約化に係る手引き(令和2年6月)」
ごみ量割り 市町村のごみ量(処理費及び維持管理費の場合、
前年度のごみ量)に応じて費用を分担する。
処理費及び維持管理費をごみ量割りとした場合、
費用分担割合を下げるために、
各市町村で減量化や分別が促進される場合がある。
人口割り 市町村の人口に応じて費用を分担する。
1人当たりのごみ排出量が少ない市町村の負担が大きくなる。
均等割り 全ての関係市町村が同じ割合で費用を分担する。
関係市町村間で人口規模の違いが大きい場合、
人口規模が小さい市町村の負担が大きくなる。

◎今後の王寺町の対応としては、「香芝・王寺環境施設組合事務処理に係る条例」において、香芝市事業を香芝・王寺環境施設組合の事業にすり替え、王寺町に負担を求めることは、地方自治法及び地方財政法に違反していることは明らかであるが、実際に45.の請求があったことから、本件については裁判で決着をつけることとした。


◎また、
・組合設立時(昭和50年国勢調査人口 王寺町16,331人 香芝市26,583人、差1.6倍)
→現在(令和 2年国勢調査人口 王寺町24,043人 香芝市78,113人、差3.2倍)

と組合設立当初に比べ人口比率が大きく変化し、環境省「広域化・集約化に係る手引き」のように、人口が少ない王寺町の負担が増していることから、負担金割合についても王寺町、香芝市双方で議論を重ね、今後の組合運営の必要な見直しにつなげていきたい。


以上、これまでの経緯と今後の対応について、お知らせするとともに、皆様のご理解とご協力をお願い申しあげます。

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