式辞(9/23開催・町制100周年記念式典)

更新日:2025年11月12日

王寺町長 平井 康之

王寺町長 平井 康之

町長式辞(全文)

本日はご多用の中にも関わりませず、王寺町制施行100周年記念式典にご臨席を賜り、誠にありがとうございます。

王寺町は、大正15年2月11日に町制を施行してから、今年度で100年の節目を迎えることができ、この記念すべき年に、皆様とともにこの式典を開催できますことを、町長として、心より光栄に存じております。

わがまちは、聖徳太子ゆかりの地として知られ、太子が制定した十七条憲法の冒頭に掲げられた「和(わ)を以て貴(とうと)しとなす」という「和(わ)の精神」は、町のシンボルである「和(やわらぎ)の鐘」が鳴るまちとして、今も町民の皆様の心に息づいています。

また、明治23年に県内で初めての鉄道が王寺駅と奈良駅の間に開通して以来、鉄道の発展とともに、多くの先人の方々のご尽力により「鉄道のまち」としての存在感を高めてきました。

百年の大計である「王寺駅北久度地区再開発事業」の完成により、JR・近鉄合わせて一日の乗降者数5万8千人のターミナル駅にふさわしい賑わいが創出され、今なお県内でも有数の交通の要衝として、西和地域を中心に、多くの方々に利用されております。再開発以前の、駅前に立ち並ぶ商店街のにぎわいを覚えておられる方も多いと思いますが、奈良県の西の玄関口として生まれ変わりました。

100年の歴史の中で、昭和57年の水害は、忘れがたい出来事の一つです。あの年、台風10号とそれに続く記録的な豪雨により、王寺駅周辺をはじめ市街地のほとんどが浸水しました。

多くの町民が避難を余儀なくされ、生活基盤が大きく損なわれましたが、町民の皆様は互いに助け合い、復旧に向けて力を合わせました。避難所で炊き出しを行ってくださった地域の方々、泥かきや清掃活動等に奔走していただいた消防団員の方々、そして昼夜を問わず復旧作業に尽力した役場職員の姿は、40年以上経った今も語り継がれています。

近年では、県内トップの生活空間にすることを目指して、子育て支援や教育環境の充実に力を入れ、王寺町は「住みたいまち」「子育てしたいまち」として注目を集め、とりわけ令和4年4月の南北2校の義務教育学校の開校は、未来を担う子どもたちへの投資として、また、町の新たな進路と可能性を象徴するシンボルとなりました。

大手民間住宅会社が調査を行っている「街の住みここちランキング」において7年連続で奈良県1位の評価をいただいておりますが、これからの王寺町は、全国的潮流と同様、人口減少や少子高齢化といった課題に直面せざるを得ません。

私たちはこの100年の歴史を礎に、リニア時代といわれる次の新しい100年に向けて新たな一歩を踏み出し、誰もが安心して暮らせる、持続可能で魅力あるまちづくりを、町民の皆様とともに進めてまいります。

『「和(やわらぎ)の鐘」が鳴るまち』の精神を胸に、これからも町民の皆様との対話を基本に、協働によるまちづくりを推進してまいりたいと考えております。

すべての町民が、「王寺町に住んでよかった」と心から思えるよう、そして、この町が未来永劫にわたり、輝き続けるよう、全力を尽くしてまいります。

本日この後、これまで町政の振興発展に貢献されてきた方々を王寺町功労者として表彰させていただきますとともに、その功績が特に優れ、町民から郷土の誇りとして敬愛される方々を王寺町有功者として表彰させていただくこととしております。

さらに町制施行100年の間で著しい功績を残された先人に対しましては、本町発展のための特別な尽瘁に報いるため、王寺町名誉町民への推戴をさせていただきます。これまでの町の歩みを支えてこられた方々のご尽力がなければ、今の王寺町の発展はございません。町民を代表して深く敬意と感謝の意を表させていただきます。

結びに、本日ご臨席いただきました皆様のご健勝とご多幸を祈念するとともに、王寺町のさらなる発展を願い、式辞とさせていただきます。

令和7年9月23日 王寺町長 平井 康之

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