【結果報告】2024みんなでつなぐ明神山烽火プロジェクト
飛鳥時代、中国・朝鮮半島からの侵攻を恐れた日本は、九州から瀬戸内海をつうじて飛鳥に至る烽火(のろし)ルートを整備しました。明神山は、標高が273.6mと低い山でありながら、明石海峡と飛鳥の双方が眺望できることから、その烽火ルートに関係していたのではないかともいわれています。
2024年12月14日(土曜)、松原市大和川東運動広場から王寺町明神山、葛城市しあわせの森公園を経由して、明日香村甘樫丘へと烽火リレーし、みごとにつながりました。その詳しい結果をレポートします。

2024みんなでつなぐ明神山烽火プロジェクト
実施日
2024年12月14日(土曜)
烽火リレー
松原市を発信地点とし、烽火が上がっているのが確認でき次第、順次リレーして明日香村へ伝えました。明日香村でも烽火が確認できたことの意思表示として烽火を上げました。
▲(松原市)大和川東運動広場
↓9.0km
▲(王寺町)明神山自然の森公園
↓9.4km
▲(葛城市)しあわせの森公園展望広場
↓10.6km
▲(明日香村)甘樫丘展望台
王寺工業高校
烽火上げに使用するロケットストーブは、王寺工業高校の生徒さんが製作したもので、明神山で実際に使用しました。

ロケットストーブを製作した王寺工業高校の生徒さんたち
烽火の伝達時間
今回、4回おこなった烽火リレーで最も早く伝達できたのは、12時に松原市の烽火を着火した回で、松原市から王寺町まで(9.0km)3分、王寺町から葛城市まで(9.4km)2分、葛城市から明日香村まで(10.6km)1分、合計わずか6分で29.0kmの距離を伝えることができました。
14日(土曜)は朝から雨が降り、烽火が見えるか心配されましたが、かえって降雨によって空気が澄み、遠くまで見える環境にあったのが功を奏したと思われます。
この日は、葛城市を経由しなくても王寺町から明日香村まで(16.6km)直接見ることができ、松原市の烽火が着火された5分後には、明日香村まで(25.6km)烽火が伝わっていました。
まさに古代の情報伝達方法が非常に高度であったことを体感しました。
烽火上げ地点
明神山烽火フォトギャラリー

松原市・大和川東運動広場の烽火

葛城市・しあわせの森公園展望広場の烽火

王寺町・明神山の烽火

王寺町・明神山の烽火上げ準備

王寺町・明神山から見えた葛城市の烽火

明日香村・甘樫丘展望台の烽火

葛城市・しあわせの森公園から見えた明日香村の烽火
烽火上げでは、4か所の烽火地点をオンラインでつなぎながら実施し、古代と現代の情報伝達が共演しました。
各烽火地点には、松原市・王寺町・葛城市・明日香村の市町村長も参加し、オンラインでそれぞれの烽火地点の様子を互いに意見交換しながら進めました。
この記事に関するお問い合わせ先
地域交流課 文化資源活用係
〒636-0013
奈良県北葛城郡王寺町元町1-9-28
電話番号:0745-72-6565
更新日:2024年12月17日