○王寺町伴走型相談支援及び出産・子育て応援給付金の一体的実施事業実施要綱
令和5年3月31日
告示第32号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 伴走型相談支援
第1節 通則(第4条―第6条)
第2節 妊娠の届出時の面談等(第7条―第11条)
第3節 妊娠8か月頃の面談等(第12条―第16条)
第4節 出生後の面談等(第17条―第20条)
第5節 雑則(第21条―第25条)
第3章 出産・子育て応援給付金(第26条―第34条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この要綱は、妊娠期から出産・子育て期まで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ伴走型相談支援事業及び妊娠の届出、出生の届出を行った妊婦・子育て世帯に対し出産育児関連用品の購入費用助成又は子育て支援サービスの利用負担軽減を図る出産・子育て応援給付金給付事業を一体的に実施することにより、全ての妊婦・子育て世帯が安心して出産・子育てができる環境を整備するとともに、妊娠・出産した子育て世帯の経済的負担の軽減を図ることを目的とする。
(実施主体)
第2条 本事業の実施主体は、王寺町とする。ただし、事業の効果的な実施の観点から、外部への委託が可能であって、事業の趣旨に照らして王寺町が適当であると認める者又は団体を選定し、事業自体を外部委託することができる。
2 前項の場合において、事業を外部委託するときは、当該委託先に対し、当該事業において取り扱うこととなる個人情報の管理を徹底させ、業務上知り得た秘密の保持等を厳守させるものとする。
(事業区分)
第3条 本事業の区分は、伴走型相談支援事業及び出産・子育て応援給付金事業とする。
第2章 伴走型相談支援
第1節 通則
(対象者)
第4条 伴走型相談支援事業の対象となる世帯は、町内に住所を有する全ての妊婦及び0歳から2歳の乳幼児を養育する子育て世帯(以下「妊婦・子育て世帯」という。)とする。
(実施体制)
第5条 伴走型相談支援事業は、王寺町こども家庭センター(以下「センター」という。)において実施する。ただし、王寺町(以下「町」という。)が適当であると認める場合においては、民間団体等が実施する地域子育て支援拠点、保育所、幼稚園、認定こども園等(以下「地域子育て支援拠点等」という。)に次条に定める面談等の業務を委託することができる。
(実施内容)
第6条 伴走型相談支援事業の内容は、出産・育児等の見通しを立てるための面談等又はその後の継続的な情報発信、随時の相談等とする。
第2節 妊娠の届出時の面談等
(妊娠の届出時の面談等)
第7条 妊娠の届出時に保健師等が面談を行い、妊娠期の過ごし方その他出産までの見通しを立て、早期に必要な支援につなげるものとする。
(対象者)
第8条 妊娠の届出時の面談の対象者は、妊娠の届出をした妊婦とする。この場合において、当該妊婦の配偶者、パートナー及び同居家族を同席した上で面談を実施することができる。
(実施時期)
第9条 妊娠の届出時の面談の実施時期は、妊娠の届出をしたとき又は別途設定した面談日とする。
2 前項の規定にかかわらず、妊婦が他の市町村に転出を予定している場合でその転出先の市町村での面談等を希望するときは、当該妊婦が転出した後、その転入先の市町村において面談等の実施を依頼するものとする。
(面談の実施内容)
第10条 町長は、対象者に対し、町長が定めるアンケート(以下「妊娠届出時アンケート」という。)への必要事項の記載を求め、子育てガイド(様式第1号)を手交し、妊娠期から出産後の見通し及び過ごし方、必要となる各種手続並びに利用できる支援サービスを一緒に確認するための面談等を実施するものとする。
2 町長は、次章に定める出産・子育て応援給付金の案内及び申請の受付又は面談等により把握した妊婦の状況等に応じ、産科医療機関等における妊婦健康診査の受診以外に、産前・産後サポート事業、母親学級、両親学級その他必要な支援サービスの利用等を案内するものとする。
(面談等の実施方法)
第11条 面談等の実施方法は、センターの相談窓口における対面による面談又はオンラインの画面上での対面による面談(以下「対面面談」という。)によるものとする。ただし、妊婦が対面面談を行うことができないやむを得ない事情がある場合その他町長が適当であると認める場合は、面談等の担当職員が行う居宅訪問等のアウトリーチによる面談を実施することができる。
2 前項に規定する場合において、町長は、アウトリーチによる面談が困難であると認める場合は、電話及び妊娠届出時アンケートの提出を求めることにより実施することができる。
3 妊娠の届出時の面談等について、民間団体等が実施する身近で気軽に相談できる地域子育て支援拠点等が町から委託を受けた場合に、当該委託先で行う面談等の実施方法の取扱いについても、同様とする。
第3節 妊娠8か月頃の面談等
(対象者)
第12条 妊娠8か月頃の面談等の対象者は、妊娠8か月頃の妊婦のうち、町長が定めるアンケート(様式第2号。以下「妊娠8か月頃アンケート」という。)の回答内容により、面接等を希望する者及び妊婦の状況等から支援が必要と町が判断した者とする。この場合において、当該妊婦の配偶者、パートナー及び同居家族を同席した上で面談を実施することができる。
(実施時期)
第13条 妊娠8か月頃の面談等の実施時期は、出産間近で産後のことを考え始める時期で、かつ、働いている妊婦が産前休暇に入り面談の時間を比較的取りやすい時期として、妊娠後期となる妊娠8か月を目安とした時期とする。ただし、妊娠の届出時の面談以外に、妊娠6か月頃から妊娠7か月の間に妊婦との面談等の機会を設けた場合は、妊娠8か月頃の面談とみなす。
(面談等の案内)
第14条 面談等の案内文及び妊娠8か月頃アンケートは、妊娠7か月頃の妊婦に対し送付するものとする。ただし、この時点において流産し、又は死産したことを把握した妊婦に対しては、当該案内等の送付は行わないものとする。
2 町は、前項の妊娠8か月頃アンケートの回答内容により、妊娠8か月頃の面談等の希望の有無、妊婦の状況等を確認するものとする。
(面談等の実施内容)
第15条 町は、面談等の対象者に対し、提出された妊娠8か月頃アンケートの回答内容及び子育てガイドを基に、出産後の見通し及び過ごし方、必要となる各種手続並びに利用できる支援サービス等を一緒に確認し、妊婦の状況等に応じて産後ケア事業その他必要な支援サービスの利用等を案内するものとする。
(面談等の実施方法)
第16条 妊娠8か月頃の面談等は、第11条に規定する方法に準じて実施するものとする。
2 面談等を希望しない妊婦については、提出された妊娠8か月頃アンケートに記載された妊婦の状況等の情報に基づき、町が当該妊婦に支援が必要と判断した場合においては、面談、電話等による相談を実施した上で、必要な支援につなげるものとする。
3 妊娠8か月頃アンケートの回答の提出がなかった妊婦については、電話等により当該アンケートの回答の提出を求めるとともに、必要に応じて、面談、電話等による相談を実施する。
第4節 出生後の面談等
(対象者)
第17条 出生後の面談等の対象者は、出生した児童を養育する者(以下「養育者」という。)とする。ただし、養育者に児童の母が含まれる場合は、当該母と面談することを原則とする。
2 前項の場合において、面談の対象者の配偶者、パートナー又は同居家族も同席した上で面談を実施することができる。
(実施時期)
第18条 出生後の面談等の実施時期は、原則として、乳児家庭全戸訪問事業の実施期間である生後4か月頃までの間とする。ただし、養育者の居所が不明であった場合、日本国外に居住していた場合等の理由により、この期間に面談等を実施できなかったときは、養育者に対して必要な支援に早期につなげる観点から、できる限り早い時期に実施するものとする。
2 前項の規定にかかわらず、養育者が他の市町村に転出を予定している場合であって、当該養育者が転出先の市町村での面談等を希望するときは、当該養育者が転出した後、転入先の市町村において面談等の実施を依頼するものとする。
(面談等の実施内容)
第19条 町長は、養育者に対し、養育者の児童や子育てに関する気持ち及び健康状態、家庭の状況等を把握するために町が定めるアンケート(様式第3号。以下「出生後アンケート」という。)への必要事項の記載を求めた上で、子育てガイドを基に、出産後の見通し、過ごし方、必要となる各種手続、利用できる支援サービス等を一緒に確認するための面談等を実施するものとする。この場合において、町は、面談等により把握した養育者の状況等に応じて産後ケア事業その他必要な支援サービスの利用等を案内するものとする。
2 前項の規定にかかわらず、町は、出生の届出時にセンター等に案内して面談等を実施することができる。ただし、養育者に対して、産婦健康診査により産後の精神状態等のアンケートが実施されている場合等は、面談等の対象者の同意に基づき、産科医療機関と適切に情報共有を行うものとする。
(面談等の実施方法)
第20条 出生後の面談等の実施方法は、第11条に規定する方法に準じて実施するものとする。
第5節 雑則
(面談等の担当職員の要件)
第21条 面談等の担当職員は、保健師、助産師等の専門職のほか、一定の研修を受けた一般事務職員、会計年度任用職員等とする。ただし、地域子育て支援拠点等に委託する場合は、一定の研修を受けた保育士、利用者支援専門員、子育て支援員等とする。
2 前項に規定する一定の研修は、次に掲げる研修とする。
(1) 利用者支援事業の基本型を実施する利用者支援専門員になるために受講が必要な子育て支援員基本研修及び専門研修(地域子育て支援コース)の利用者支援事業(基本型)
(2) 地域子育て支援拠点で子育て支援員になるために受講が必要な子育て支援員基本研修及び専門研修(地域子育て支援コース)の地域子育て支援拠点事業
(3) 前2号に掲げるもののほか、王寺町が認める研修
(担当職員の配置)
第22条 町長は、面談等の担当職員を配置するものとする。この場合において、町長は、面談等の担当職員とは別に、面談等の実施の補助その他の各種の周辺事務を行う担当職員を配置することができる。
(面談等の相談記録の管理)
第23条 町長は、面談等の対象者から提出のあった妊娠届出時アンケート等及び子育てガイドを含む面談等の相談記録を適切に管理しなければならない。
(関係機関との連携)
第24条 町長は、伴走型相談支援をより効率的かつ効果的に実施していくため、次章に定める出産・子育て応援給付金の支給に当たり取得する関係機関等との必要な情報の確認又は共有に関する同意に基づき、必要に応じて関係機関とも面談等の相談記録を共有し、密に連携を図りながら本事業を実施するものとする。
(留意事項)
第25条 当該対象者に対する面談等は、面談等の対象者が里帰りしている場合であっても、町が実施することを原則とする。ただし、町が里帰り先の市町村に面談等の実施を依頼する場合は、この限りでない。
2 前項ただし書に規定する場合において、町は、里帰り先の市町村に面談等の実施を依頼するときは、里帰り先の市町村と適切に連携を図り、面談等の相談記録を共有する等により、当該対象者の状況等を確認するものとする。
3 面談等の対象者のうち、流産又は死産した者及び対象児童が死亡した者については、面談等の実施は不要とする。
第3章 出産・子育て応援給付金
(出産・子育て応援給付金の支給)
第26条 出産・子育て応援給付金は、出産応援ギフト及び子育て応援ギフトとする。
(出産応援ギフトの支給対象者)
第27条 出産応援ギフトの支給対象者は、次に掲げる者のうち、出産応援ギフトを申請した時点で町内に住所を有するものに対して支給する。
(1) 町長の定める日(以下「事業開始日」という。)以降に妊娠の届出をした妊婦(産科医療機関等を受診し、妊娠の事実を確認した者又は妊娠していることが明らかである者に限る。)
(2) 令和4年4月1日以降、事業開始日より前に出生した児童の母(妊娠中に日本国内に住所を有していた者に限る。)
(3) 令和4年4月1日以降、事業開始日より前に妊娠の届出をした妊婦(妊婦であった者を含み、前号に該当する者を除く。)
(出産応援ギフトの支給内容)
第28条 町は、出産応援ギフトとして、支給対象者の妊娠1回につき、50,000円を支給するものとする。
(支給妊婦への出産応援ギフトの支給方法)
第29条 出産応援ギフトの支給を受けようとする者(本条及び次条において「申請予定者」という。)は、妊娠の届出をし、かつ、申請時点で居住する住所地の市町村による第11条の規定による妊娠の届出時の面談等を受けた後、他の市町村で出産応援ギフトの支給を受けていない旨の申告及び市町村の本事業の適切な実施のため関係機関等に必要な情報を確認、共有することについての同意を経た上で、町に対して出産応援ギフト申請書兼請求書(様式第4号)を提出し、支給の申請を行うものとする。ただし、申請前に流産又は死産した申請予定者については、妊娠の届出時の面談等を受けることなく支給の申請を行うこととして差し支えないものとする。
2 前項に規定する支給の申請は、妊娠中に行うものとする。ただし、災害その他申請予定者の責めに帰さないやむを得ない特別な事情により申請予定者が妊娠中に支給の申請を行うことができなかった場合は、当該やむを得ない特別な事情がなくなった後3か月以内に支給の申請を行うことができる。
3 町長は、第1項の規定により支給の申請があったときは、その内容を審査し、出産応援ギフトの支給の可否を決定するものとする。
(遡及支給妊婦への出産応援ギフトの支給方法)
第30条 申請予定者は、事業開始日以降、町に対してアンケート(様式第6号。以下「妊娠期間アンケート」という。)を提出し、かつ、他の市町村で出産応援ギフトの支給を受けていない旨の申告及び町が本事業の適切な実施のため関係機関等に必要な情報を確認、共有することについての同意を経た上で、町に対して出産応援ギフト申請書兼請求書又は出産応援ギフト及び子育て応援ギフト申請書兼請求書(様式第7号)を提出し支給の申請を行うものとする。ただし、申請前に流産し、又は死産した申請予定者については、妊娠期間アンケートの提出を行うことなく支給の申請を行うこととして差し支えないものとする。
3 前2項に規定する支給の申請は、原則として、事業開始日から3か月以内に行うものとする。ただし、災害その他申請予定者の責めに帰さないやむを得ない特別な事情により、申請予定者が申請期間内に支給の申請を行うことができなかった場合は、当該やむを得ない特別な事情がなくなった後3か月以内に支給の申請を行うことができる。
4 前項の規定にかかわらず、令和6年3月1日以降の支給の申請はできないものとする。
5 町長は、第1項の規定により支給の申請があったときは、その内容を審査し、出産応援ギフトの支給の可否を決定するものとする。
(子育て応援ギフトの支給対象者)
第31条 子育て応援ギフトの支給対象者は、次に掲げる対象児童(子育て応援ギフトの支給相当額の算定の基礎となる児童をいう。以下同じ。)を養育する者であって、子育て応援ギフトの申請時点で町内に住所を有するものとする。ただし、同一の対象児童に係る支給対象者が2人以上いる場合においては、そのうち1人に対して子育て応援ギフトが支給された場合、他の支給対象者に対する同一の対象児童に係る子育て応援ギフトは支給しない。
(1) 事業開始日以降に出生した児童であって、日本国内に住所を有するもの
(2) 令和4年4月1日以降、事業開始日より前に出生した児童であって、日本国内に住所を有するもの
3 前2項の規定に関わらず、次のいずれかに該当する者には、子育て応援ギフトは支給しない。
(1) 児童手当法(昭和46年法律第73号)第4条第1項第4号に規定する小規模住居型児童養育事業を行う者及び障害児入所施設等の設置者
(2) 法人
(支給養育者への子育て応援ギフトの支給内容)
第32条 町は、子育て応援ギフトとして、対象児童1人につき、50,000円を支給するものとする。
(支給養育者への子育て応援ギフトの支給方法)
第33条 子育て応援ギフトの支給を受けようとする者(本条及び次条において「申請予定者」という。)は、町による第4節に定める出生後の面談等を受けた後、他の市町村で同一の対象児童に係る子育て応援ギフトの支給を受けていない旨の申告及び町が本事業の適切な実施のため関係機関等に必要な情報を確認し、又は共有することについて同意を経た上で、町に対して子育て応援ギフト申請書兼請求書(様式第8号)を提出し支給の申請を行うものとする。ただし、申請前に対象児童が死亡した申請予定者については、出生後の面談等を受けることなく、町に対して支給の申請を行うこととして差し支えないものとする。
2 前項の支給の申請は、原則として、生後4か月頃までの間に行うものとする。ただし、災害その他申請予定者の責めに帰さないやむを得ない特別な事情により生後4か月頃までに支給の申請を行うことができなかった場合は、当該やむを得ない特別な事情がなくなった後3か月以内に支給の申請を行うことも可能とする。
3 前項の規定にかかわらず、対象児童が1歳に達する日以後の最初の3月31日(令和6年3月31日までに1歳に達した児童の養育者は令和7年3月31日)以降は支給の申請はできない。
4 町長は、第1項の規定により支給の申請があったときは、その内容を審査し、子育て応援ギフトの支給の可否を決定するものとする。
(遡及支給養育者への子育て応援ギフトの支給方法)
第34条 申請予定者は、事業開始日以降、町に対して出生後アンケートを提出し、かつ、他の市町村で同一の対象児童に係る子育て応援ギフトの支給を受けていない旨の申告及び町の本事業の適切な実施のため関係機関等に必要な情報を確認、共有することについての同意を経た上で、町に対して出産応援ギフト及び子育て応援ギフト申請書兼請求書を提出し支給の申請を行うものとする。ただし、申請前に対象児童が死亡した申請予定者については、出生後アンケートの提出を行うことなく、対象児童の死亡日において居住していた住所地の市町村に対して支給の申請を行うこととして差し支えないものとする。
2 前項の支給の申請は、原則として、事業開始日から3か月以内に行うものとする。ただし、災害その他申請予定者の責めに帰さないやむを得ない特別な事情により申請期間内に支給の申請を行うことができなかった場合は、当該やむを得ない特別な事情がなくなった後3か月以内に支給の申請を行うことができる。
3 前項の規定にかかわらず、令和6年3月1日以降の支給の申請はできないものとする。
4 町長は、第1項の規定により支給の申請があったときは、その内容を審査し、子育て応援ギフトの支給の可否を決定するものとする。
附則
この要綱は、令和5年2月15日から施行する。
附則(令和6年告示第73号)
この要綱は、令和6年4月1日から施行する。
様式 略